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専門家による独立開業コラム

最新フランチャイズ起業バイブル③ ブランド神話からくる失敗

日本人に、「あなたは、どういったひとですか?」と(ビジネス的に)質問すると、卒業した学校の名称(学歴)や、勤務している会社の名称(職歴)を答える人が多いそうです。
それは学歴や職歴が有名な名称であればあるほど、そう答える日本人が多くなります。

一方、外国人(主にアメリカやヨーロッパ人)に、「あなたは、どういったひとですか?」と、同じ質問をすると質問された本人の持つ、主義や主張、考え方を答えます。

「私は環境問題に強い関心があり、毎週末には地域や家族で話し合っている」

「障害者の政治活動を支援する団体でボランティアスタッフをしている」

等、考え方や、考え方に基づく行動を答えるのです。

このような日本人と外国人との答えの相違から浮き彫りにもなり、また関連性のある現象があります。
それは、【日本人はブランドが大好きである】という現象です。

日本人がブランドをどれくらい好きかというと、バック等のファッションブランドの世界では、その海外ブランドのある本家本元の国ではなく、世界中の三分の一の売り上げを日本人が支えているといわれ、日本で有名な海外ブランドはほぼ同じような売り上げ構成(日本人が三分の一購入する)をしているそうです。

日本人はなぜここまでブランドが好きなのでしょうか?

よく言われるのは、普通の人は、まわりの人全てがブランドものを持っているから自分も持っておきたいという横並び的な安心思考からと言われ、また一部の成功者はその成功の証しとして世間に誇示したいというステータス思考からと言われています。

しかし日本人がブランドを好きな本質的な理由は、自分が何者でどのように考え行動していくのか、自立的な価値観を醸成することが下手な(あるいは教育されてこなかった)日本人は、すでに価値観として醸成されているブランドに絶対的な好意を寄せるからなのです。

そうなのです。日本人は皆が承認した価値観に弱く、価値観にあこがれるのです。

冒頭の「あなたは、どういった人ですか?」という質問で、有名大学や有名企業を答える日本人からも、このブランド信仰がうかがい知れると思います。

ブランド好きとフランチャイズ起業の関係性

 さて、そのような日本人のブランド志向は、フランチャイズの世界でも当然のごとく健在で、不幸にもフランチャイズ起業の失敗の一つにもなっています。

そこで、ブランド志向でなぜ失敗するのかを検証するために、まずはフランチャイズでは、どういったことがブランドなのか、加盟店はどのような基準でそのフラチャイズ・ビジネスをブランドと認識しているのか、次にまとめてみました。

 

5つのフランチャイズ・ブランドとその魔力

① 街の至る所にあり、テレビコマーシャルしている

② 有名なのだから、会社が大きく、バックアップ体制も完備している

③ ブランド力があるので開業すれば集客に苦労しない

④ ブランド力があるのでステークホルダーの評価が高い

⑤ 多くの既存加盟店があり安心である

 

テレビコマーシャルというブランド魔力

①の、特にメディアで露出しているという「ブランド」は、要注意点です。確かにテレビコマーシャル(それが全国ネットならなおさら)には莫大な広告料が必要ですからそれ一つとってもテレビCMを打っているFC本部には資金力等の経営資源が豊富なのはわかります。しかし、それとフランチャイズの加盟店が経営に成功することは別問題です。メディアへの露出は、広告等のFC本部主導のものではなく、メディア側から取材された記事(パブリシティ)の多さに着目してください。その内容が肯定的であるほど優良なフランチャイズ・ビジネスということになります。しかし最近よくある編集記事のような体裁で作られた記事広告(ペイドパブリシティ)には注意しなければなりません。

 

会社が大きいというブランド魔力

②ですが、確かに会社(FC本部)が大きいと、人材も豊富なため、新商品やサービスの開発も頻繁に行われますし、加盟店へのフォローにもそれなりに強力なバックアップ体制が整っています。しかし何事も組織の論理で決定される傾向にあるため、そこには臨機応変に目の前の問題を加盟店とFC本部が連携し、そしてスピードを持って解決する現場主義の発想が乏しくなることも多々あります。実際、「血の通わない指導には仕事にやりがいを感じない」という理由で、大きな会社のフランチャイズチェーンほど、加盟店を指導する担当者(スーパーバイザー)がわずか数年で辞めていくため、年がら年中、加盟店の指導スタッフ候補を募集しています。 

 

集客というブランド魔力

 ③の集客ですが、加盟店がもっともブランドに期待するものが、この集客かもしれません。皆が知っている有名な名前だから、購入に繋がると思うからです。果たしてその通りで、消費者の購買行動調査の中の「なぜその商品やサービスを購入するのか?」では、知名度や露出度の高さ は、 値段が安い 知人からの口コミ に続いて第三位の高位にいつもつけています。もちろんこれは商品やサービスを扱う店舗や会社の、「なぜそこで購入するのですか?」という問いでも、同じような調査結果が出ています。しかし世の中に広く認知するブランドほど、何かのきっかけで、その一端に悪評が出始めると、情報化社会の中ではすぐに拡散され、すぐにブランド全体に悪影響が及ぼすということも忘れてはなりません。事実、一加盟店の不祥事でブランドが地に落ちたフランチャイズは少なくなく、何の罪もない他の加盟店が二次被害にあっているケースがあります。

 

ステークホルダーへのブランド魔力

④ステークホルダーとは、消費者や従業員等の全ての利害関係者の総称ですが、信頼できるブランド、信用できるブランドであるならば、確かにステークホルダーには高い評価を受けるでしょう。しかし評価が高いから加盟店としてフランチャイズ起業が必ず成功する保障にはなりません。問題はこの評価を利用していかに好循環なフランチャイズ経営が出来るのかということです。そしてステークホルダーとフランチャイズ起業との関係で最も気をつけたいことは、ステークホルダーとう利害関係者のみならず自らの周りにかっこよく思われたいという理由のために、有名なフランチャイズに加盟してはいけない、ということです。「どこに加盟しているのですか?」と、問いかける人に、加盟したフランチャイズを答えたところ、「それって初めて聞きました」という返答を聞きたくないという、小さな自尊心でフランチャイズを選択する人が実際に多くいるのです。

世間的にはブランドといわれる有名な会社を退職してフランチャイズ起業をする人ほど、有名なフランチャイズに加盟するという傾向も公然たる事実です。

 

加盟店が多いというブランド魔力

 ⑤の加盟店が多いということは、やはりそれだけ成功している加盟店があるという裏返しの事実ともいえ、誠に安心な材料の一つです。しかし加盟店が多すぎると、該当する市場が飽和状態である、もしくは飽和になりつつあるともいえますし、「どこにでもある」安心感は、時には「そこにしかない」という差別化路線をとっているライバル店(多くは非フランチャイズ)に後塵を拝することにもなります。実際加盟店の多いフランチャイズチェーンほど、ドミナント戦略(同一エリアの複数店舗展開)を取りづらく、1店舗目に成功した後に、第二、第三の成長するための攻勢がかけられないと、大きな問題になっています。

以上のようにフランチャイズ起業におけるブランド志向の注意点をお伝えしました。

ブランド力があるという点は、フランチャイズ起業においては決して無視できない重要なポイントですが、決してブランドだけに過信せず、ブランド力があるフランチャイズ本部やフランチャイズ・ビジネスほど、よく分析してください。

 

ブランドで失敗しないためのフランチャイズ起業とは!?

以下にブランド力があるフランチャイズと、ブランド力がないフランチャイズとの5つの比較ポイントを明記しました。

 

ブランド力(高) ブランド力(低)
加盟店投資資金 高い 安い
加盟店負担広告料 高い(ブランド維持のため) ない(広告を出さない)
FC本部の加盟店指導 人材豊富だが事務的 人材少ないが人情的
出店エリア戦略 少なく複数展開困難 多く複数展開可能
集客力 高い 低い

 

以上のように、ブランド力がある場合のメリット、デメリット。ブランド力のない場合のメリット、デメリットを完璧に把握しそして日本人が陥りやすいブランドを過信する習性を強く理解すればあなたのフランチャイズ起業は成功へとぐっと引き寄せられることになります。

最後に、昨今、“個”の時代が到来していると言われています。

それはブランドだけでは消費者に選択されない時代の到来ともいえます。

消費者は、自分らしいものを求め、自分という“個”に合致するものに納得してお金を払うのです。

そのようなことを十分にふまえ“個”の時代を意識した起業家発想でフランチャイズ・ビジネスを成功させましょう。

 

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